お気に入り漫画2021

今年読んで良かった漫画です。


▼デキる猫は今日も憂鬱/山田ヒツジ

猫が大きいというだけで面白くて笑ってしまうのに、その猫があまりに有能なので更に面白い。ニヒルな表情も可愛い。主人公のサクの生活力のなさに共感しつつ、心配になりもする。諭吉といつまでも仲良く暮らしてほしい。


▼海が走るエンドロール/たらちねジョン

六十五歳のうみ子がひょんな出会いから映画を撮り始める話。私自身は「何かをするのに遅すぎるなんてことはない」といった意見にはちょっと否定的で、挑戦は早ければ早いほど良いに決まっている、と考えている。やりたいことがあるのなら明日以降に持ち越すのではなく今日やった方がずっと良いはずだし、思い立ったが吉日、と自分自身に言い聞かせている。ただ、どんなに理想を抱いていても行動に移すのはいつも難しい。

その点、うみ子の行動力は立派。年齢的には遅れをとっているのかもしれないけれど、そんなことが些末に思えるほど。

抒情的な描写から、大波が押し寄せるような興奮が伝わってくる。まだ一巻目だというのに読後は肉体的エネルギーの消費量が尋常じゃないので、次巻に向けて心身を鍛えておきたい。



以下、ウェブ上に掲載されている作品です。


ねこまたとあさごはん/清水アイ

「デキる猫は今日も憂鬱」に出会った頃、猫が登場する物語をサーチしていて目に留まった作品。猫又のニイと脱サラしたとーちゃんの、穏やかだけれど真摯な日々。不慣れな料理に二人で向き合い、「美味しい」を共有し、四季の移ろいや景色をじっくり感じ、周囲の人々と優しく労わり合う。これは生物が生きていく上で最も素朴且つ重要な営みだと思う。

時折覗く過去描写に寂しくなることはあれど、くたびれた夜に読むと心がすっと軽くなる。二人が作るご飯がこれまた美味しそうで、良い。


皇帝ペンギンのペンペン

好きなエピソードがありすぎるけれど、特に好きなのは「逃げ場のないつらさに」。ひたむきに頑張っていればいつか道は拓けること、たった一つ希望があるだけで人は生きていけることを再確認した。ペンペンが優しくて可愛くて大好き。


幸せをあなたに/アボガド6

絶対幸せになってほしい、とそれだけを切に願う。


他にも色々あるけれど、シェアするならこの五作品かなあと。

来年は本を百冊読むこと、映画を五十本観ることを目安にインプットをしつつ、アウトプットも沢山頑張りたい。旅行もしたい、お芝居も観たい、ライブも行きたい。鯛!