12月

 ファタールを延々と聴いていた。

 三浦しをんさんの『舟を編む』を読んだ。15年にわたって辞書を作った人々の多視点物語で、とても面白かった。やっぱり三浦しをんさんは天才。マクロとミクロの双方で隙がない。うーん、素晴らしかった。『風が強く吹いている』でも感じたけれど、取材力もすさまじいのだと思う。羨望。

 それから、『君のクイズ』をまた読んだ。

 12月が始まってしまって、今年が終わるのか……とやるせなさがじわじわ募ってきた。大丈夫なのだろうか。大丈夫になれるのだろうか。そういう不安が迫ってきて、叫びたくなる。ひとまず、今夜は眠る。