ずっとギヴンの音楽を聴いている。アニメの二周目を無事に終えたものの、最後の映画は配信されていなかったので、原作を読んだ。それからというもの心が苦しい。助かりたい。
アニメ一周目を終えた後、眠れなくなり、noteに怪文書を投稿しそうになった。行く当てがないのでここで供養しておく。
『ギヴン』というアニメーション作品を観た。死んでしまうかと思った。
以下、ネタバレを恐れずに、にわかの意見と感想を書き記していく。
視聴前、私はこの作品を、ほのぼのしたBLラブコメ(時々バンド)だと想像していた。ところが違った。主人公の高校生が大事そうに抱えていたのは、亡くなった彼氏のギターだったのだ。彼氏は自殺した。他愛ない喧嘩の途中、主人公は彼氏に「俺のために死ねるの?」と言った。その数日後、彼氏は自殺してしまった。詳細は最後まで分からなかった。分かったのは、酒を飲んで首を吊ったこと、その姿を主人公が発見したこと、くらいだ。
彼らは共に母子家庭育ちで、幼馴染だった。寂しさを補い合うような形で関係が始まり、唐突に途絶えてしまった。
主人公は彼氏の形見のギターを抱え、ギターボーカルとしてバンドに加わり、音楽を始める。作中で披露される楽曲たちが尽く心臓を抉ってくる。主人公が作詞をする曲が悲しくて堪らないのだ。メロディもエモーショナルで、聴いていると涙が溢れ、死にたくなってくる。
主人公を演じる声優さんにはこれまで馴染みがなかったのだが、綺麗で柔らかい中高音な声が好きだと思った。そんな声が、力強く歌う。高校生役だけれど、実際の声優さんの年齢は現在35歳だ。もう間もなく36歳を迎えようとしている。『ギヴン』が放送開始したのは5年前なので、30歳頃からこの役を演じていたようだ。それなのに高校生っぽい声に聞こえるのが不思議だ。声というよりは、演技と歌の調子のおかげなのかもしれない。
話が逸れた。この作品に対し、やるせなさの根源はただ一つ。
「彼氏は何故死んでしまったのか?」
これだ。もっと辿るならば、「何故主人公と彼氏は同じ高校に進まなかったのか?」だ。やるせないけれど楽曲は一日中聴いている。二度と戻らない恋の歌を聴くと、悲しさのあまり死にたくなってくる。
そして、主人公に新たな彼氏ができたことも悲しいのだ。新・彼氏と共にバンドを組むことでこの物語はスタートするので、そこは避けては通れない道なのだが、こんな思いをするくらいなら、出会わなければ良かった……なんて感想を抱いてしまうくらいには悲しかった。
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