猫だけ

 今日もしんどかったけど、猫に二回会えたからその瞬間だけは少し気分が高揚した。二回じゃなくて三回だったかもしれない。昨日だか一昨日だかの記憶と混じっていて、ちょっとよく覚えていない。別々の場所で、別々の猫だった。皆のそのそ歩いていた。暑かったのだろうか。それとも猫も私と同じように気分が下がったりするのだろうか。体調が悪くなることは、あるだろう。
 体調が思わしくないからか、珍しく食欲が湧かない。でも夏は大体そんなものかもしれない。毎年どんなだったか忘れてしまった。もう人生の天井が見えてしまって、やりたいことはあれどそれほど執着もないから、健康なうちに安全に人生をやめたい。今年いっぱいで仕事を辞めるわけだけど、そこから就活するビジョンが全く浮かばない。引っ越ししたかったけど、そんな労力も気力もお金もなさそうだ。皆は何のために生きているんだろう。