まったりしたいクリスマス

【お知らせ】

 前回の記事でお伝えした寒中見舞い企画について、現時点(12/24:20:00)でメールをくださった方には確認のため返信させていただきました。もしもご参加のメールをくださった方のうち、返信が届いていない方がいらっしゃいましたら、お手数ですが再度ご連絡くださいますと幸いです。


【メールアプリに残っていたメモ】

 2023/12/03

  レイモンド・カーヴァー傑作選を再読。収録作の『足もとに流れる深い川』で膝に矢を受ける。昔読んだときはそれほどダメージを受けなかったのに、主人公や亡くなった少女に深く感情移入してしまい、息苦しくなった。核心に触れそうで触れない、何かが変わりそうで重大な変化は訪れない、けれど単なる記録に留まってはおらず、尾を引くような痛みや不穏な空気、暴力が終始強烈に揺蕩っている。ほんの短い小品ではあるけれど、読後の疲労感は筆舌に尽くし難い。そんな息切れ状態で、ano/普変、大森靖子/マジックミラー、Aimer/wordsを立て続けに聴いた。いつにも増して自他境界線を上手く引けないタイミングだったのか、共鳴というのか、同化したような感覚に陥った。


【美味しかったスタバのカスタム】

 抹茶ティーラテ:抹茶パウダー多め/シロップ無し/フォームミルク多め/チョコレートソース追加/豆乳(調製豆乳)に変更/全部ミルクに変更(店員さんも面倒だろうから、今後は混んでいるときはカスタムを避けたい。自戒。)


【普通のブログ】

 スピン第5号掲載の斉藤壮馬『よみのあな』を読んだ。声優である斉藤さんがお書きになった、声優が主人公の短篇。親知らずを抜く話。職業柄、口内のトラブルに敏感なのはもちろん、歯科に行くタイミングにも気を遣う必要があるのだなと、当たり前のような発見を得た。もしも今後中篇や長篇をお書きになることがあるのなら、声優が主人公の職業小説を期待してしまう。

 今作はおそらく私小説なんじゃないかなと思うのだけど、斉藤さんの声と姿を知っているため、自ずと一行目から斉藤さんの声と姿で再生され、これまでにない読書体験が味わえた。どちらかといえば文字面で魅せるタイプの作品なのかもしれないけれど、声で書かれた、聴覚に強く訴えかけてくる文章だと思った。音楽やラップ、ダンスをする人故のリズムが終始感じられ、書かれている内容は時に不愉快なのに、妙に小気味良かった。

 斉藤さんの名前を見つけたのを機にスピンという文芸誌をこの度初めて手に取ったのだが、紙を始め、装丁がとても好みだった。しかも三百円台という、ちょっと信じられないほどの低価格。大丈夫なのだろうかと心配になったけど、河出は儲かっているから問題ない。きっと大丈夫なのだろう(「事務所は儲かっているから問題ない」というハロヲタお馴染みのフレーズがあるが、誰が言い出したのかは分からない。ネット発祥?)。

 文芸誌を毎月連続して買う、ということをほぼしないので、連載小説は読めないのが残念。そうなると短篇かエッセイか詩しか読めないのだが、それでも十分であるし、そもそも積本が優に十冊を越えているため、本当に十分。年末年始は読書と大掃除と映画鑑賞とドラマ鑑賞とアニメ鑑賞を楽しみたい。ぐうたらして終わってしまう予感もあるけれど、それはそれで良し。