ハ、春

 ・春が来た。久しぶりに布団を干せて嬉しかった。

 ・同僚に「家で料理するの?」と訊かれた。「はい。最近はレトルトの総菜をよく買っていて……」と答え始めると、「料理してないね」と笑われた。私も笑った。その直後、「目玉焼きとかハムエッグとか、作りますよ」と言おうとして、でもタイミングを失ってしまった。そのとき傷ついた気がした。傷ついたのだろうか。いや、こんなことで傷つくわけがない。傷ついたとしたら一体何に対してだろう。料理していないことを笑われ、馬鹿にされたと脳が勘違いしたのだろうか。会話の速度についていけない、自分の鈍さにだろうか。どちらにしても気にしすぎだし、厄介だと思った。何らかの誤作動であってほしい。

 ・購入したてのプリンターの印刷速度がとても遅い。五十枚印刷するのに七分かかった。しかも途中で不意に停止し、怖かった。でも何とか最後まで印刷できて良かった。

 ・今日は爪を切ろうとしたのに切らなかった。明日こそ爪を切りたい。